アジアの空の下で

バックパッカー体験記

   8月 18

借りっぱなしの「斜陽」

暇つぶしといえば読書だった。
電子書籍もない頃だったので、バックパックに5冊ほど本を入れていた。
重いけど・・・しょうがない。

 

旅行者同士で本を交換することもある。
全く興味のない本でも「暇つぶし」になるのならと、何でももらって読んだ。

 

ネパールにいた頃、日本人男性から太宰治の「斜陽」を借りた。
出国直前に買ったのか、カーバーもピカピカで日焼けもしていなかった。

 

私はこれを借りたまま、アンナプルナ方面へトレッキングに出発した。
戻って来たら返す約束をして。

 

しかし!
11日後に山から帰ってきたらその男性はもういなくなっていた。
連絡をとる術もない。

 

今でも「斜陽」は本棚に眠っている。
カバーもボロボロになっちゃった。
「斜陽」を読み返すと、ネパール・インドで過ごした日々が鮮明に思い出される。
借りっぱなしのものだけど、もう手放せない大切な「思い出」になった。

 


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